2014年9月6日土曜日

我がふるさと「置賜盆地」は                  アジアのアルカディア・エデンの東            イザベラ・バード「日本奥地紀行」(明治11年)情報

久しぶりの東北新幹線乗車で手にした常備の「旅情報誌」で目にした記事は、我がふるさと「米沢・置賜盆地」の素晴らしさでした。標記、イザベラ・バードの記述。バードが置賜盆地に入ったのは713日。梅雨時の季節。板谷峠の嶮しい山路を幾つも越えた後、置賜(米沢)盆地を見下ろして、ホッとしたに違いない。 帰国後まとめた「日本奥地紀行」の中で、「晴れやかにして豊穣なる大地であり、アジアのアルカディア(理想郷)であると称賛している。民俗学者の赤坂憲雄さんは、「バードを感動させたのは、荒々しい原初の風景と言うより、人間が細やかに手をかけ、隅々まで人間の思いが行き届いた風景なのです。」と解説している。 
私は少年の頃、まさに、バードの理想郷の中で育った。父母や祖母、兄弟姉妹、集落の大人たちに守られて、人生で最も幸せな時期であった。その象徴は「郭公の鳴く声」である。
 そんな置賜盆地をバードは「世界で最も汚い子どもに出合った。」と書いているのだけ覚えている。しかし、全く気にならなかった。「私の祖父母の事だ。私の事だ!」と思っても、この幸福な時代の象徴として自慢もしてきた。しかし、この記事は全く違った内容を紹介している。「本を読む」ことの難しさを知った。

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